おもちゃ・こども・のはら・うた

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小笠原文孝



 ≪サービス≫


 テニスやバレーボールでのサーバーは、相手にサーブする人との意味
 ですが、サービスの語源となったこのサービスとは、相手を尊重して
 打ちやすい球を供給することだそうです。

 今では相手を負かすために厳しい球を打つことが当然で、サーブの善し
 悪しが勝敗の分かれ目となっていますが、これとて相手と真剣に向き合い
 見下していない証明が「厳しい球」であるのです。
 スポーツの世界にも相手を尊重する心、思いやりの心は不可欠なのです。
 
 いま福祉は、「助けてあげる」「助けてもらっている」の弱者救済を
 前提としたものから国民や社会全体が利用者であるとの対等な関係に
 立ち至っておりますので、次第にサービスという言葉に抵抗を感じなく
 なるでしょう。

 それでも「サービス」に抵抗がある人は、「痒いところに手が届く」
 とか「真心・優しさ」という言葉に置きかえてみてはいかがでしょうか。


    (『保護者の要望をどう受けとめるか』
         ~第4節 保育はやはりサービスです~ より
              著:小笠原文孝  発行:フレーベル館)



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